特定継続的役務とは

特定継続的役務とは?内容や注意点を解説

特定継続的役務とは

特定継続的役務とは

特定継続的役務とは
~わかりにくい特定継続的役務について解説~

皆様は「特定継続的役務」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
あまり聞きなれないという方が多いのではないかと思います。
当社では特定継続的役務をお取り扱いする店舗様にもご加盟いただいております。
特定継続的役務とは何なのか、いったいどんな業種が該当するのか、それを解説いたします。

「特定継続的役務」とは何なのか

特定継続的役務(とくていけいぞくてきえきむ)とは、“特定商取引法”の中で規定されている“7つの役務サービス”のことを指しています。
該当する業種は以下のものになります。

  • ・エステティックサロン(痩身、脱毛、美容など)
  • ・結婚相手紹介サービス(いわゆる結婚相談所)
  • ・美容医療(皮膚科、外科ともに)
  • ・学習塾
  • ・パソコン教室
  • ・語学教室
  • ・家庭教師

誰もが知っている様な業種ばかりですが、一見するとあまり共通性が無いように感じられると思います。
これらの業種に共通しているのは「長期間サービスを受けることで効果を感じ」「その効果に個人による差がある」ということです。
業種によって多少の違いはありつつも、クーリングオフ期間の設定契約書面の交付などの規定が法律によって明確に規定されています。

なぜ法律でこのような規定がされているかというと、形のないもの(役務)を提供するサービスは、役務を受けた個々人により感じ方や効果の違いから、消費者トラブルに発展しやすいという特性があるからです。
また、契約時に前払いで契約金額の全額を支払うことも多く、万が一店舗が閉店した時に、返金もサービスも受けられないというトラブルに繋がる可能性もあります。
そのため、消費者を包括的に保護するという観点から、特定商取引法でこれを規定することとなったのです。

特定継続的役務のトラブル

特定継続的役務では、具体的にどのようなトラブルがあるのでしょうか?
よくある事例の中から一部をご紹介致します。

■エステティックサロンでのトラブル
脱毛サロンにて施術10回40万円の契約をしたが6回目の施術を受けた後に、店舗が予告なく閉店。
未消化の施術4回分(16万円相当)が返金されないまま店舗と連絡が取れなくなってしまった。
■学習塾でのトラブル
子どもの学力アップを考え、学習塾に6ヶ月分の受講料を支払った。
しかし、子どもと先生の相性が合わずに「辞めたい」と言い出したため解約を申し出た。
この解約申請を受け入れて貰えず、未消化の受講料も返金されなかった。
■結婚相手紹介サービスでのトラブル
結婚紹介サービスにて“月額会員費を支払うことで毎月紹介を受けられる”というものであったため入会。
しかし、3ヶ月を経過しても一向に紹介がなく、退会と支払い済の入会金、月額会員費の返金を求めたが返金されなかった。

このように「ある程度の期間をもって、サービスを継続的に受けることで効果を感じられるもの」であるために発生しているトラブルであるということが感じられると思います。
このようなトラブルを防ぐために、法律で具体的に何を制限しなければならないのかを規定するに至ったわけです。

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特定継続的役務提供における期間と金額

特定継続的役務提供における、該当業種ごとの期間と金額について、少し法律の内容を見てみましょう。

■エステティックサロン / 美容医療
期間:1ヶ月を超えるもの 金額:5万円を超えるもの
■学習塾 / パソコン教室 / 語学教室 / 家庭教師 / 結婚相手紹介サービス
期間:2ヶ月を超えるもの 金額:5万円を超えるもの

特定商取引法ではこのように規定されています。
ここで疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
例えば、エステティックサロンで役務提供の期間が1ヶ月以内の場合や、語学学校で役務提供の期間が3ヶ月であるが金額が4万円だったら、特定継続的役務にあたるのでしょうか?
これらは特定継続的役務には該当しません。
特定継続的役務は前述の7つの業種で、役務提供の契約期間、契約金額の双方が法定の期間、金額を超える場合にのみ該当します。
言い換えると、特定継続的役務に指定されているこの7つの業種も、契約期間、契約金額の双方が当てはまらない場合は特定継続的役務ではないということになります。

具体例として『エステティックサロンにて、3万円の痩身施術を一回だけ受けた』というような場合であれば、事業者側はクーリングオフの適用や、契約書面を交付する義務を負いません。(先に述べた期間、金額に合致しないため。)
これが事業者、消費者双方の理解を難しくしている理由かもしれません。

この他にもクーリングオフ期間は書面を受領した日から8日間、中途解約の場合のキャンセル料金の上限なども業種ごとに定められています。

長期継続的役務との違い

これまで特定継続的役務について説明してきましたが、特定継続的役務以外に役務サービスというものは世の中にたくさんあります。
トレーニングジム、整骨院、探偵業など様々です。
これらは長期にわたり継続的に役務を提供することを趣旨にしているものがほとんどですが、たとえ長期間であり金額が高額であっても、特定継続的役務には該当しません
あくまでも特定継続的役務に該当するのは先に述べた7つの業種のみであり、それ以外の役務サービスについては趣旨が同じでも別のカテゴリーとして現行の法律上は分類されています。
そのためクーリングオフの期間設定や契約書面交付の義務も発生しません。
しかしながら、事業者側の努力によるものですが、消費者トラブル回避のため、契約書面の取り交わしや返金保証を行っている事業者も多くいらっしゃいます。

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特定継続的役務に対するクレジットカード決済の導入について

特定継続的役務に対するクレジットカード決済の導入について

特定継続的役務に対する規定は非常に細かく行われております。そのためクレジットカード会社もトラブルの発生や債務不履行のリスクを回避する視点から、加盟には極めて消極的な対応をしているのが現実です。
そもそも加盟審査に落ちてしまうことが多く、カード決済の導入ができている店舗も、現実には特定継続的役務の提供に該当しない条件(決済金額5万円以下)での決済しか認められていない等、利用しづらい環境に置かれている場合がほとんどです。

ここまでお読みいただいた方は「特定継続的役務ではクレジットカード決済の導入はできないのか?」という疑問に行き当たるかと思います。
結論から申し上げますとそんなことはありません!
カード会社の審査が通らない、通りづらい業種の店舗向けに、当社のような決済代行会社が存在しております。
クレジットカード会社と店舗の間に立ち、橋渡し役としてクレジットカード決済の導入をサポートするのが決済代行会社です。
決済代行会社を利用することにより、カード会社で審査に落ちてしまったとしてもクレジットカード決済を導入することが可能です。

決済代行会社の選び方

特定継続的役務であっても決済代行会社を利用することでクレジットカード決済を導入することは可能ですが、当然、加盟には審査があり、決済代行会社の中には特定継続的役務に対して審査が厳しい会社も少なくありません。
理由として、国内で決済を行っているカード会社や決済代行会社は先にも述べたとおり、特定継続的役務に対しての加盟に消極的であるため、一般的に海外のクレジットカード会社および金融機関を経由して決済を行う「海外決済」を採用している決済代行会社を選ぶのがよいとされています。(当社BPMも海外決済を採用しております。)

役務サービスでクレジットカード決済の導入をお考えであれば当社BPMまでご連絡ください

当社では特定継続的役務の店舗様含め、役務サービスを中心に多数の加盟店様にご利用頂いております。
審査開始から決済導入までをスムーズに行い、お申込み書類到着後、最短1営業日で決済可能となります。
加盟店審査が通らず、クレジットカード決済の導入をあきらめていた店舗様もまずは当社にお気軽にご相談ください。